甘みのある美味しい農作物を作る秘訣は「炭水化物(糖)」です。
植物が糖を作る為には炭素が必要ですが、従来の化学肥料を使って栽培された植物は、化学肥料中に「炭素」が含まれていない為、十分な糖を作ることができません。 そこで、炭素循環農法は、そのデメリットを補う為、炭素(家畜排せつ物)を土壌に入れ、その炭素を土壌微生物が分解することで、植物が豊富な糖を作ることが可能になりました。 しかし、炭素だけでは、植物が栄養失調になってしまいます。
美味しい農作物には、窒素もまた、欠かせない栄養素。
私たちは、クローバーのようなマメ科牧草が、大気中の窒素を土壌に固定する性質に注目し、通常であれば、化学肥料で補うべき窒素を、植物本来の力で補い、結果的に化学肥料に依存しない牧草づくりが実現できました。
その牧草を食べて育った牛たちから得られる栄養たっぷりで冨田ファーム自慢の牛乳やチーズをどうぞご賞味下さり、「農法1つで、こんなに味が違うんだ」と他との違いを感じていただけましたら、嬉しい限りです。
終わりに、私たち、冨田ファームが「なぜJAS認証を取得しないか」だけお話しましょう。
それは、先程、お話したマメ科牧草を安定して定着させる為には、日本の酸性に偏った土壌を中性程度にする必要があるので、その土壌改良の為、大事な土づくりを捨てるわけにはいけません。JAS認証を受けるには、牧草の種播きから刈り取りまで、すべての工程でJASに適合した資材を使用することが条件なので、認証が受けられず、美味しいものを作る基準とは言えないからです。
ただ、私たちが自信を持って取り組んでいる炭素循環農法は、下の比較表を見ていただけましたら一目瞭然、まだ、世間一般にはあまり知られていませんが、これまでの農法のいいとこ取りをしたスペシャルな農法です。